テレンスホテルの詳細設定を説明します。
- 非常に複雑で完全に把握するのは難しいかと思われます。その為、読まなくてもKPすることができるように作っております。ここにある設定はあくまで、探索者が想定外の行動を起こした場合に備えたものですので、適当に流し読みしておいて、必要な時に索引するような形で使って頂ければと思います。
- 「テレンスホテル」とは、現実世界とは異なる時空(ティンダロス)に存在する死者を迎え入れるホテルである。ホテルには過去を改変する力があり、死者は自分の死の原因を取り除くことができる。
- 「テレンスホテル」は、テレンスキーと呼ばれる鍵に魔力を供給することで作り出されている。存続の為には数年に一度、魔力を供給する必要がある。
- 「テレンスキー」は、取っ手部分に色とりどりの宝石で装飾が施された鍵である。
- 「テレンスホテル」に入る条件は、テレンスキーを身につけて死亡することである。
- 「テレンスキー」を身につけて死んだ者は、「テレンスホテル」の廊下で目を覚ます。(死の直前に身につけていたものは「テレンスホテル」に持ち込むことができる。)
目覚めた廊下には下記の扉がある。
- 「ゲストルーム」と書かれた扉
- 「マスターゲート」と書かれた扉
- 「4ケタのナンバー」が書かれた扉※扉は複数あり、ナンバーは様々。
- 何も書かれていない扉
この廊下は便宜上「プライベートホール」と呼ぶ。
「プライベートホール図面」参照。
ゲストルーム
ベッドや机など、生活に必要なものが一通り揃っている。ホテルの一室のイメージ。家具はいずれも1800年代のイギリスを思わせる作りをしている。
机の上には木製の小箱がある。中には廊下にある「4ケタのナンバーの扉」に対応するナンバーの入った銀の鍵が1つずつと「MASTER」と書かれた金の鍵が1つ入っており、小箱の内側には文章が書かれている。
特殊な言語で書かれており、読む者は見た瞬間にその意味を理解する。
同胞よ、『テレンスホテル』へようこそ。ここに2種類の鍵がある。
銀の鍵を使うなら、あなたは過去を見ることができるだろう。
金の鍵を使うなら、あなたは過去に触れることができるだろう。
蘇りたいのなら、銀の鍵で然るべき過去を見て、金の鍵で然るべき過去に触れなさい。
ただし、ナンバーが書かれた扉の向こうに行くのなら、滞在する時間に気をつけなさい。長く居続ければあなたは人ではなくなってしまう。
ホテルに戻りたい時は、扉の向こうで、「入った時と同じ鍵」を使えばいい。鍵穴のある扉ならどの扉で使っても構わない。
もし過去に触れたことで、あなたの死の原因を取り除くことができたならば、その後ホテルに戻り、「マスターゲート」に金の鍵を使うことで、改変後の現実世界へ戻れるだろう。
以下は箇条書きで書かれている。
- 銀の鍵は、対応する「ナンバーの扉」に使うことができる。
- 「ナンバーの扉」を往復した時、使用した銀の鍵は消滅する。
- 金の鍵は、全ての「ナンバーの扉」と「マスターゲート」に使うことができる。
- 金の鍵は、全ての「ナンバーの扉」に使えるが、一度いずれかの「ナンバーの扉」を往復した金の鍵は、もう二度と、どの「ナンバーの扉」にも使うことができなくなる。
- 金の鍵は、「マスターゲート」に使った時に消滅する。金の鍵を使用し、現実世界に戻った際の時刻は、あなたの死亡時刻と同じである。
- 「テレンスホテル」内で死亡した場合、再度「テレンスホテル」で目覚めることは無い。「ナンバーの部屋」で死亡した場合も同様である。
4ケタのナンバーの扉
死ぬ直前の6時間のあいだに「鍵穴付きの部屋」を開けた回数分の扉があり、それぞれには扉を開けた時刻が刻まれている。(14:30→1430)
対応するナンバーの銀の鍵か金の鍵を使うことで、その時間のその部屋に行くことができる。(死ぬ直前の6時間のあいだに何度も「鍵穴付きの部屋」に出入りしていた人物ならば、「ナンバーの扉」が数多く並ぶことになる。)
銀の鍵を使って入った場合
その部屋には何も干渉することができず、扉に刻まれた時刻にその部屋で起こったことが再現される様子を見続けることしかできない。
壁をすり抜けることはできない。物を動かすことはできない。歩くことはできる。
これによって自分の死の原因を探り、過去改変するべき点を模索することができる。
金の鍵を使って入った場合
扉に書かれた時刻に肉体を持って戻ることができる。
ホテルに戻る際には、鍵穴のある扉に「入った時と同じ鍵」を差し込む。鍵穴のある扉であれば、どの扉で使っても構わない。
「ナンバーの扉」の向こうに長く居すぎた場合、その者は時空の歪みに取り込まれ人では無くなり、「ティンダロスの混血種」となってしまう。(扉の向こうに居る間、1時間につきSAN値を1失う。尚、これによるSAN値減少は<不定の狂気>や<一時的狂気>発症の原因にはならない。SAN値は先払いとする。)
マスターゲート
過去改変によって自身の死の原因を取り除くことができた時に限り、金の鍵を差し込むことができる。金の鍵を差し込めば過去改変後の現実世界に帰ることができる。(死の原因を取り除かなければ金の鍵が使えないのは、入った瞬間死亡した自分にタイムリープしてしまうからである。)
何も書かれていない扉
「エレベーターホール図面」参照。
扉の向こうにはエレベーターホールがある。エレベーターホールの円状の壁に沿うように扉があり、様々な人物の名前と死亡時刻が4ケタのナンバーで刻まれている。それらの扉の先には、対応する人物の「プライベートホール」が存在する。それぞれの「プライベートホール」への扉は本人しか開けることができない。円状の空間の中心にはエレベーターが設置されており、年号が表記されている。(周囲にある各人の扉は、表記された年号に「テレンスキー」を身につけて死亡した人物達のものである。)
エレベーターの中に入ると1852から2040までの無数のボタンが用意されている。このナンバーは年号を示す。それらのボタンを押すことで、その年号の階層へと移動することができる。
- 「テレンスホテル」の中に居る人物は年をとらない。
- 「テレンスホテル」の中での1日は、現実世界での3年間程に相当する。
- 「テレンスホテル」は「テレンスキー」を持って死ぬ運命にある者の「プライベートホール」をあらかじめ用意している。
- 「プライベートホール」にて過去改変を行い、死の運命を変えたとしても、その「プライベートホール」は「テレンスホテル」に残り続ける。
- 「プライベートホールA」にて過去改変を行い、他の「プライベートホールB」が作られる原因となった死の運命を変えた場合、「プライベートホールB」及びそこに現れる死亡者Bは消滅する。これは過去改変による「テレンスホテルの改変」である。(死亡者Bが転んで死亡した運命を、「プライベートホールA」にて過去改変して助けた場合、「プライベートホールB」とテレンスホテル内に居る死亡者Bは消滅する。)
- 「テレンスホテルの改変」(「プライベートホール」の消滅や人物の消滅)には、タイムラグがある。すぐに消滅する場合もあれば、非常にゆっくりと消滅する場合もある。消滅にはもやのような煙を伴う。
- 死んだ人間が「テレンスホテル」に入るタイミングには現実世界で1年程のタイムラグがある。その為、ABCの順に死んでも、CBAなどデタラメなタイミングで「テレンスホテル」に入ることもある。
- 金の鍵を使い「ナンバーの部屋」に入った場合、ホテルに戻る際に身につけていたものはホテルに持ち帰ることができる。
- 「マスターゲート」を通った際に身につけていたものは、現実世界に持ち帰ることができる。
- 自身の死を取り除かなければ「マスターゲート」に入れないのは、入った瞬間死ぬ為である。本人以外が金の鍵を使うのであれば問題無く鍵を使える。
- 金の鍵を使ってナンバーの部屋で過去改変を行い、ホテルに戻ってくると、その時点で現実世界の過去改変は完了している。たとえ過去改変する者Aが現実世界に戻らずとも、現実世界のAは生き続ける。ただし、Aが「テレンスホテル」内で死亡した場合、現実世界のAも死亡する。
- 「ナンバーの扉」には、複数人で入ることも可能である。銀の鍵で入った場合、現実世界の人間には姿は見えないが、テレンスホテルから入った者同士は互いの姿が半透明に見え、姿を確認し合える。金の鍵で本人が入った場合、本人は自分自身にタイムリープする形で現実世界に戻るが、他人が入った場合、他人もまた現実世界に肉体を持って入ることができる。
- 「マスターゲート」には、複数人で入ることができる。その場合、全員が現実世界に帰ることができる。現実世界に戻った時の時刻は、その「マスターゲート」の持ち主の死亡時刻と同じである。目覚める場所は、現実世界に戻った時の時刻に、現実世界の「マスターゲート」の持ち主が存在している場所である。